こんにちは。とらすけです🐯
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今回は、息子が初めて【発達外来】を受診した時の経験談をお話しようと思います。
みなさんの中にも、不登校をきっかけに発達検査を受け、お子さんの発達障害の診断を受けた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私もそのひとりです。
不登校になって受診した、児童精神科のクリニックで発達検査を勧められ、息子はADHDと診断されました。
今回は、その診断のあとに訪れた【発達外来】での出来事について綴ります。
信頼して受診したはずの発達外来クリニック。
しかし医師からの心無い言葉で、息子は深く傷つき、涙を流すことになりました。
こんな思いを、もう誰にもしてほしくない。
私たち親子の経験を通して、誰かの心を守るヒントが見つかれば嬉しいです。
我が家の息子は小4で学校へ行けなくなり、小6まで完全不登校。
中1では希望のフリースクールに週1回通学。
現在は中2になり、自分の力で勉強がしたいと、人生を開拓中です。
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【不登校実体験ブログまとめ】小4〜中2の4年間の記録を一気読み!(全話リンク付き)
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「【不登校】「勉強の遅れ」はどうする?不登校の子が勉強に取り組むために必要なこと」
息子のADHD診断、そして次の道へ

息子が不登校になって最初に受診したのは、児童精神科のクリニックでした。
そこで勧められた発達検査の結果、息子はADHDと診断されました。
ショックというより、「やっとわかった」「安心した」という気持ちが強かったのを覚えています。
でも――
診断されたからといって、困りごとがすぐに解決するわけではありません。
「ここから、どうする?」そう自分に問いかけながら、次の道を探し始めました。
療育を求めて人気の発達外来の予約へ

受診していた児童精神科では、薬物治療は可能でも、療育などの支援は受けられないとのこと。
うちの息子は、薬よりも療育のほうがあっていそうなタイプだったため、トレーニングや関わり方を一緒に考えてもらえる場所を探すことにしました。
いろいろ調べ、問い合わせをして――
最終的に見つけたのが、療育施設も併設した発達外来を専門に扱うクリニック。
人気クリニックでなかなか予約がとれないと聞いていましたが、電話予約争奪戦を勝ち抜き、何とか予約。
しかし初診までは、そこからさらに数ヶ月待ちでした…
初診で抱いた違和感とわずかな希望

やっとの思いで迎えた初診日。
でも、息子は直前で泣き出してしまい、布団から出られず…。
仕方なく、私ひとりで受診しました。
先生は、高齢の女性医師で、どこか昭和の雰囲気。
正直なところ、「ちょっと古いタイプかな?」という違和感はありました。
でも人気のクリニックだし、知人のお子さんも通ってるし、「信じよう!」と自分に言い聞かせて診察室へ。
(患者さんの多いクリニックなので、常勤非常勤含め、何人も医師がいるクリニックでした。)
私だけの受診だったので、その日は先生に状況を説明して終わり。
最後に先生から、「息子さんに『次回は安心して来てね』と伝えて」というようなことを言われました。
最初に違和感は感じたものの、その言葉を聞いて、発達に悩みを抱える子が通う専門のクリニックだし、きっと子どもに寄り添って考えてくれる先生なのだろう…と、前向きに考えることにしました。
次回は息子を何とかつれて来れますように…と祈りながら病院をあとにしました。
息子と訪れた2回目の診察
数ヶ月後、再び診察日がやってきました。
この日は何とか息子も連れて行くことができ、「ようやく直接診てもらえる…」と希望でいっぱいでした。
2種類の検査と結果説明、そして…
診察室では、最初に2種類の検査が行われました。
WISCの結果は事前に渡していたので、今回は別の検査。
一つは絵を描く検査、もう一つは小5用のアンケートのような選択式の検査でした。
息子も頑張って取り組んでいました。
そして、検査結果について説明された後――。
先生の口から出た言葉に、私は強い違和感を覚え始めました。
医師からの衝撃の言葉と、息子の涙

医師との会話
医師「なんで学校嫌なの?勉強必要でしょ?」
息子「頭が痛いから・・・・」
医師「頭痛いの?使ってないからよ。1日中何してるの?」
息子「・・・・」
医師「勉強は好き?」
息子「国語と算数が嫌い・・・」
医師「何で嫌い?」
息子「人数が多いから・・・」
医師「そうなの?じゃあ支援級いけばいいじゃない。学校にあるでしょ?」
息子「・・行きたくない・・」
医師「嫌なの?じゃあ国数だけそっちにすれば行けるでしょ。ねえお母さん。」
私「・・・・・」
医師「それも無理なの?じゃあデイケアは?お母さん!」
私「・・・・・」(怒りを覚えて言葉が出なかった。)
医師「今の検査結果見ても、あなた勉強する力あるのに何でしないの?ここに来る子たちにこんな結果の子いないわよ。」
息子「・・・・」
医師「行かないの?できるのに行かないなんてもったいない。」
追い詰められ泣き始める息子
会話が進むごとに、息子はどんどん追い詰められ、最後には耐えられず泣き始めました。
もちろんこの医師の話し方は、心に寄り添うような優しい言い方ではありません。
問い詰めるような言い方です。
私も耐えられなくなり、最後には「もうやめてください!」と止めました。
「もう行かない」決意ととまらない涙
診察室を出た息子は、こわばった表情で「もう二度とこの病院には来ない」と言いました。
「もう他の病院にも行きたくない」
「この駅にも近寄りたくない」と。
家に帰る途中、私も悔しくて悔しくて、涙が止まらなくなりました。
知り合いに合うかもしれないのに、ずっと泣きながら歩いていました。
なんで、担任の怒りを理不尽にぶつけられて傷つけられた息子が、何とか支援を求めてたどり着いた、人(ましてや子ども)を助ける立場の医師から、さらに傷つけられなければならないのか。
考えるだけで、涙が止まりませんでした。
こんな医師が発達外来にいるのか
何度思い出しても、未だに信じられない診察内容と言葉でした。
発達外来って家で色々と頑張って葛藤して、それでも自分たちだけではどうにもならない…そんな風にたくさん悩んだ親御さん、お子さんが、助けて欲しくて、一緒に子どもに寄り添い伴走してくれる医師を求めて受診すると思っていたのですが・・・
我が家は発達の悩み以前に、不登校もあったからこんなことを言われたんでしょうか…
何度も考えました。
でも。
「頭が痛い」という子どもに対して「使ってないからよ」と言う。
発達外来だから、専門外だからという問題ではないですよね。
医師以前に、人間として信じられませんでした。
そしてこの医師の発言は、息子だけじゃなく、発達に悩みを抱えて受診している他の親子、そして真剣に悩んで支援級を選ばれている親子に対して、本当にありえない発言だと憤りを感じました。
病院に頼らないと決めた日

この出来事をきっかけに、私は考えを変えました。
「もう発達やメンタルのことでは病院に頼らず、自分にできることを探していこう」
もちろん、小児科や歯医者など、健康のための医療は受けています。
でも、発達や心の問題については、病院ではなく、母として自分にできることをやっていくことに決めました。
信頼できる先生に出会えたら一番いいけれど
世の中には、信頼できる先生がたくさんいるのはわかっています。
最初にそんな先生に出会えていれば…と何度も思いました。
実際に良い先生に出会えて、二人三脚で子どもの回復を支えられている親御さんのお話も聞きます。
でも、こんな短期間に何人もの大人(担任、スクールカウンセラー、医師)に裏切られてきた息子。
信頼できる先生に出会うためにその後別の病院へかかったとしても、そこでまた傷つけられたとしたら、元も子もない。
良い先生に出会う頃には回復が難しい状態になっていることも考えられる。
それなら、もう頼らない…
そう思ったのです。
自分にできることを積み重ねてきた4年間
信頼できる先生に出会えて、同じ方向を向いて、子どもの心を第一に寄り添ってもらえれば一番良かったのかもしれないけれど…
私達が出会った医師は、子どもの心を見ようともしなかった。
子どもの気持ちに寄り添う気もない専門医なら、無理してしがみつく必要はない。
そう決意し、4年間、自分にできることを一つ一つやってきました。
そして実際、病院にかかっていなくても、息子の心は回復していきました。
「その時その時、自分にできることを探して、少しずつ進んでいこう。」
それが、私たち親子が選んだ道でした。
※ADHDに対してのアプローチは、個人でペアレントトレーニングを学んで乗り越えました。
▼それに関するお話はこちら▼
我が家の不登校経験談⑫〜発達外来での絶望と、ペアレント・トレーニングという選択〜
まとめ
何ヶ月も待って待って、やっとの思いで受診した発達外来の専門クリニック。
そこで待っていたのは、医師からの心のない言葉でした。
さらに追い詰められた息子は、これを機に「病院自体」を拒否するように。
その様子を見て、私は、病院は頼らず自分で向き合っていく覚悟を決めたのでした。
発達外来や療育を受けたほうがいいかは、その子それぞれの特性や環境によって違ってくると思います。今回の記事では、「受けたほうがいい、受けないほうが良い」ということを言いたいのではないので、そこは誤解なきようお願いします。
信頼できる先生に出会え、1組でも多くの親御さん、お子さんの笑顔が増えたら、私もとても嬉しいです。
そのクリニックにも、他の医師が何人もいたので、もし他の先生にあたっていれば、我が家の結果は違っていたかもしれません。
でも現実に、子どもを専門にしているにも関わらず、子どもの心を見ようともしない医師もいたのです。
この我が家の経験談を伝えることで、誰かの参考になることもあるのでは…と思い、この記事を書きました。
どうか、同じような思いをする親子が、もうこれ以上増えませんように。
一人の不登校&ADHDっ子母の、心からの願いです。
ではまた!とらすけでした🐯
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